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空き家900万戸時代の 投資戦略 ——勝つ物件と負ける物件の 分かれ目はどこか

◆ 旭森観察室 · ASAHIMORI OBSERVATORY ◆
Vacant Homes Era · VOL.37 · 2026.07.29
空き家900万戸時代の
投資戦略
——勝つ物件と負ける物件の
分かれ目はどこか
🇯🇵 全国の空き家率
13.8%
過去最高を更新
900万戸に到達
🏙️ 大阪など大都市近郊
低下
需要が強い地域は
むしろ空き家率が低下
総務省の最新調査で全国の空き家が900万戸・空き家率13.8%と過去最高に
だが空き家率は全国一律ではない

——和歌山・徳島は21.2%、大阪など大都市近郊は低下
空き家900万戸時代は「立地の二極化」が極まる時代である

「空き家900万戸」という数字は、正しく読めば投資家への羅針盤になります。

総務省の最新の住宅・土地統計調査(2023年)で、全国の空き家数が900万戸、空き家率13.8%と過去最高を更新しました。この数字を見て「日本の不動産は空き家だらけで危ない」と考えるのは早計です。重要なのは、空き家率が全国一律ではないこと。和歌山県・徳島県では21.2%に達する一方、大阪など大都市近郊の需要が強い地域ではむしろ低下しています。つまり空き家900万戸時代とは、「立地の二極化」が極まる時代。本号では、この二極化の中で勝つ物件と負ける物件の分かれ目を、在日华人投資家向けに整理します。本日開催の「空き家活用サミット」も、この問題意識の表れです。

📊
Section 01 · The Number

空き家 900万戸 空き家率 13.8% 総務省 過去最高

まず数字を正確に:900万戸・13.8%の中身

総務省の住宅・土地統計調査(5年に1回)による、最新の空き家データを確認します。

空き家数約900万戸(899.5万戸)· 過去最高
空き家率13.8%(前回13.6%から上昇)· 過去最高
総住宅数6,502万戸(前回から261万戸・4.2%増)
前回比2018年の849万戸から 51万戸増加
長期推移1978年268万戸 → 2023年900万戸(3倍以上)

確かに空き家は増え続けています。総住宅数6,502万戸に対して900万戸——単純計算で7〜8軒に1軒が空き家です。しかしこの「平均値」だけを見て判断するのは危険です。次に見るべきは、この数字の「地域差」です。

💡 「平均」は実態を隠す:空き家率13.8%は全国平均です。VOL.22で「平均値の罠」を論じたように、平均だけを見ると本質を見誤ります。空き家問題の本質は「どこの空き家が増えているか」——つまり地域差にあります。全国一律で空き家が増えているのではなく、増える地域と減る地域がはっきり分かれているのです。
🗾
Section 02 · The Gap

空き家率 地域差 大阪 都心 低下 地方 上昇

最重要の事実:空き家率は「二極化」している

空き家率を地域別に見ると、驚くほどの差があります。そして大阪など大都市近郊は、需要の強さゆえに空き家率がむしろ低下しているのです。

📊 空き家率の地域差(2023年)
同じ日本でも、地域で空き家率は大きく異なる
和歌山県
徳島県
全国最高水準
21.2%
山梨県
高い
20.5%
鹿児島県
高い
20.4%
全国平均
平均
13.8%
沖縄県
全国最低
9.3%
大阪など
大都市近郊
需要強く低下傾向
低下
和歌山・徳島(21.2%)と沖縄(9.3%)で 2倍以上の差
大阪など需要の強い大都市近郊では空き家率がむしろ低下している

総務省の分析によれば、空き家率は東京・大阪など大都市の近郊や、需要の伸びが大きい沖縄県では低下しました。大都市圏で空き家の絶対数が多いのは住宅数自体が多いためで、空き家「率」は必ずしも高くありません。これは大都市圏では住宅需要が高く、空き家が発生しにくいことを示しています。

💡 空き家900万戸は「大阪都心」推奨をむしろ裏付ける:全国で空き家が増える中、大阪など大都市近郊はむしろ空き家率が低下しています。これは「人が住みたい場所」と「住みたくない場所」の二極化が進んでいる証拠です。旭森観察室がVOL.03から「大阪都心の駅近」にこだわってきたのは、まさにこの二極化を見据えてのこと。空き家900万戸という数字は、立地選別の重要性を裏付ける材料なのです。
⚖️
Section 03 · Win or Lose

空き家時代 勝つ物件 負ける物件 立地 選別

分かれ目:勝つ物件と負ける物件

空き家900万戸時代に、投資対象として「勝つ物件」と「負ける物件」の特徴を整理します。この分かれ目を理解することが、この時代の投資の核心です。

✅ 勝つ物件
大都市の駅近・利便性の高い立地
賃貸需要が旺盛で空室リスクが低い
管理が良好で資産価値が維持される
人口・世帯が流入し続けるエリア
⚠️ 負ける物件
地方・郊外の駅遠・利便性の低い立地
人口減少で賃貸需要が細るエリア
管理不全で資産価値が下がる物件
「安いから」で選んだ需要のない物件
⚠️ 「空き家=安い=お得」という罠:空き家が増えると「安く買える物件が増えた」と考えがちですが、これは最も危険な発想です。空き家になっている物件の多くは「需要がないから空いている」のであり、買っても借り手がつかず、売るにも売れない「負ける物件」です。安さに飛びつくのではなく、「なぜこの物件は空いているのか」を問うことが、空き家時代の鉄則です。

空き家900万戸時代の投資は、VOL.32で論じた「築古なら安いの時代は終わった」とも通じます。安さではなく、立地・需要・管理という「勝つ条件」で選び抜くこと。空き家が増えるほど、この選別眼を持つ投資家と持たない投資家の差が広がっていきます。

💡
Section 04 · Conclusion
旭森観察室 VOL.37 の3つの結論
💡 結論①:空き家900万戸は「平均の罠」——地域差こそが本質
全国の空き家率13.8%は過去最高ですが、これは平均値です。和歌山・徳島の21.2%から沖縄の9.3%まで2倍以上の差があり、大阪など大都市近郊はむしろ低下しています。「日本は空き家だらけで危ない」という単純な理解ではなく、「どこの空き家が増えているか」を見ることが、投資家にとっての本質です。
💡 結論②:空き家時代は「大阪都心」推奨をむしろ裏付ける
全国で空き家が増える中、大阪など大都市近郊は需要の強さゆえに空き家率が低下しています。これは「住みたい場所」と「住みたくない場所」の二極化が進む証拠です。旭森観察室がVOL.03から「大阪都心の駅近」にこだわってきた理由が、900万戸という数字で改めて裏付けられました。空き家問題は立地選別の重要性を示す材料です。
💡 結論③:「安いから買う」は最大の罠——勝つ条件で選び抜く
空き家が増えると「安い物件」が目につきますが、空いている物件の多くは「需要がないから空いている」負ける物件です。安さに飛びつくのではなく、大都市の駅近・旺盛な賃貸需要・良好な管理という「勝つ条件」で選ぶこと。空き家が増えるほど、選別眼を持つ投資家と持たない投資家の差は広がります。立地(VOL.03)・利回り(VOL.04)・管理の質(VOL.24)——旭森観察室の選別軸が、空き家時代にこそ力を発揮します。
ASAHIMORI · 旭森不動産
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【免責事項】本記事は情報提供のみを目的としており、投資助言・売買の勧誘を目的とするものではありません。掲載のデータは総務省「住宅・土地統計調査」(2023年)および各社報道に基づく参考情報であり、将来の市場動向・個別物件の資産価値を保証するものではありません。不動産投資に関する最終判断は、専門家にご相談の上、ご自身の責任で行ってください。市況・法令・金利は変動する場合があります。