空き家900万戸時代の 投資戦略 ——勝つ物件と負ける物件の 分かれ目はどこか
「空き家900万戸」という数字は、正しく読めば投資家への羅針盤になります。
総務省の最新の住宅・土地統計調査(2023年)で、全国の空き家数が900万戸、空き家率13.8%と過去最高を更新しました。この数字を見て「日本の不動産は空き家だらけで危ない」と考えるのは早計です。重要なのは、空き家率が全国一律ではないこと。和歌山県・徳島県では21.2%に達する一方、大阪など大都市近郊の需要が強い地域ではむしろ低下しています。つまり空き家900万戸時代とは、「立地の二極化」が極まる時代。本号では、この二極化の中で勝つ物件と負ける物件の分かれ目を、在日华人投資家向けに整理します。本日開催の「空き家活用サミット」も、この問題意識の表れです。
空き家 900万戸 空き家率 13.8% 総務省 過去最高
総務省の住宅・土地統計調査(5年に1回)による、最新の空き家データを確認します。
確かに空き家は増え続けています。総住宅数6,502万戸に対して900万戸——単純計算で7〜8軒に1軒が空き家です。しかしこの「平均値」だけを見て判断するのは危険です。次に見るべきは、この数字の「地域差」です。
空き家率 地域差 大阪 都心 低下 地方 上昇
空き家率を地域別に見ると、驚くほどの差があります。そして大阪など大都市近郊は、需要の強さゆえに空き家率がむしろ低下しているのです。
徳島県
大都市近郊
大阪など需要の強い大都市近郊では空き家率がむしろ低下している
総務省の分析によれば、空き家率は東京・大阪など大都市の近郊や、需要の伸びが大きい沖縄県では低下しました。大都市圏で空き家の絶対数が多いのは住宅数自体が多いためで、空き家「率」は必ずしも高くありません。これは大都市圏では住宅需要が高く、空き家が発生しにくいことを示しています。
空き家時代 勝つ物件 負ける物件 立地 選別
空き家900万戸時代に、投資対象として「勝つ物件」と「負ける物件」の特徴を整理します。この分かれ目を理解することが、この時代の投資の核心です。
空き家900万戸時代の投資は、VOL.32で論じた「築古なら安いの時代は終わった」とも通じます。安さではなく、立地・需要・管理という「勝つ条件」で選び抜くこと。空き家が増えるほど、この選別眼を持つ投資家と持たない投資家の差が広がっていきます。
全国の空き家率13.8%は過去最高ですが、これは平均値です。和歌山・徳島の21.2%から沖縄の9.3%まで2倍以上の差があり、大阪など大都市近郊はむしろ低下しています。「日本は空き家だらけで危ない」という単純な理解ではなく、「どこの空き家が増えているか」を見ることが、投資家にとっての本質です。
全国で空き家が増える中、大阪など大都市近郊は需要の強さゆえに空き家率が低下しています。これは「住みたい場所」と「住みたくない場所」の二極化が進む証拠です。旭森観察室がVOL.03から「大阪都心の駅近」にこだわってきた理由が、900万戸という数字で改めて裏付けられました。空き家問題は立地選別の重要性を示す材料です。
空き家が増えると「安い物件」が目につきますが、空いている物件の多くは「需要がないから空いている」負ける物件です。安さに飛びつくのではなく、大都市の駅近・旺盛な賃貸需要・良好な管理という「勝つ条件」で選ぶこと。空き家が増えるほど、選別眼を持つ投資家と持たない投資家の差は広がります。立地(VOL.03)・利回り(VOL.04)・管理の質(VOL.24)——旭森観察室の選別軸が、空き家時代にこそ力を発揮します。
