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変動金利1%突破 15年ぶりの転換点で 不動産投資は何が変わるか

◆ 旭森観察室 · ASAHIMORI OBSERVATORY ◆
Rate Shock · VOL.09 · 2026.05.08
変動金利1%突破
15年ぶりの転換点
不動産投資は何が変わるか
▼ 変動住宅ローン金利 · 2026年4月現在 ▼
0%0.5%1.0%1.5%2.0%
1.0%
MEGABANK AVERAGE · 2026.04
15年ぶりの水準
2026年4月、メガバンク変動金利平均が年1%を超え15年ぶりの水準へ
住宅ローン利用者の7割が「最終的に2%以上」を覚悟

——それでも「慌てなくていい理由」がある
そして外国人投資家には「静かな追い風」が吹いている

旭森観察室 VOL.06で予測した「変動金利1%時代」が、現実になりました。

2026年4月、メガバンクの変動金利平均が年1%を超え、15年ぶりの水準に達しました。SNSでは不安の声が広がり、「変動から固定に借り換えるべき?」という相談が急増しています。本号では最新データを元に、この転換点が不動産投資市場に何をもたらすか——そして現金比率の高い在日華人投資家にとって今が何を意味するかを、冷静に解説します。

📊
Section 01 · Fact

変動金利 1%突破 住宅ローン 2026年 不動産投資

事実確認:何がどう変わったか——15年分の数字

まず数字を整理します。三菱UFJ銀行は2025年12月19日の政策金利引き上げを受け、2026年3月1日より変動金利の基準金利を見直しました。その結果、2026年4月にはメガバンク全体の変動金利平均が年1%を超え、15年ぶりの水準に達しています。

📈 変動住宅ローン金利 · 15年の推移
ゼロ金利15年の終焉——2年間で0%から1%へ
〜2024.02
マイナス金利
-0.1%
2024.03
マイナス金利解除
0.1%
2024.07
追加利上げ
0.25%
2025.01
追加利上げ
0.5%
2025.12
追加利上げ
0.75%
2026.04
★ 現在 · 1%突破
1.0%+
2026年末予測
〜1.1%
2026年6月会合で 0.75%→1.00% の追加利上げが有力視されており、変動金利は2026年10月頃にさらに上昇する見通し
現在の変動金利メガバンク平均 年1.0%前後 · 15年ぶり
固定金利10年固定 2%台 · 35年固定 3%台
変動 vs 固定差1.5%(変動優位は依然継続)
固定が有利になる条件さらに6回の追加利上げ → 政策金利 2.25%超が必要
2026年末予測ESPフォーキャスト: 政策金利 約1.1%
💡 住宅ローンアナリストの見解:変動金利が1%を超えた現在でも「慌てる必要はない」。固定金利が有利になるには政策金利が2.25%を超える水準が長期間続く必要があり、現在の水準ではその可能性は低い。パニック的な借り換えや繰り上げ返済よりも、冷静な「数字での判断」が重要。
🔍
Section 02 · Survey

住宅ローン 金利上昇 意識調査 2026 投資用不動産

最新1,000人調査:7割が「最終的に2%以上」を覚悟

2026年3月にモゲチェックが実施した1,000名の住宅ローン意識調査。データから浮かび上がるのは「パニック」ではなく「冷静な覚悟」です。

「2%以上に上がる」と予想70%
「1〜1.5%」が最多(借入未経験者)33%
「5%以上」と予想(パニック層)5%
「変動から固定への借り換え」を相談急増急増

注目すべきは「5%以上」と極端な予想をするパニック層は全体の5%にとどまっている点です。住宅ローンを実際に組んでいる人ほど「2〜3%程度まで上がるだろう」と具体的に数字で捉え、冷静に備えています。これは不動産市場全体にとっても重要なシグナルで、「金利上昇で市場が崩壊する」という極端なシナリオの可能性は低いことを示しています。

⚠️ 注意すべき層:「5年ルール・125%ルール」で返済額の急増が抑えられていても、元本の減りが遅くなるリスクは蓄積されます。変動金利で借り入れ中の方は、現在の金利水準で実質利回りを再計算することを推奨します(VOL.04の計算式が使えます)。
📈
Section 03 · Market

不動産 全種別 最高値 2026 一棟マンション アパート

逆説:金利1%でも全種別が過去最高値を更新

金利が上がっているのに、なぜ不動産価格は上がり続けるのか——2026年1-3月期のデータがその答えを示しています。

一棟マンション
最高値更新
2026 Q1
一棟アパート
最高値更新
2026 Q1
区分マンション
1,869万円
過去最高
近畿圏 平均
5,410万円
史上最高値

全種別で最高値を更新しているのは、単純な「金利 vs 価格」という二項対立では説明できません。背景には構造的な理由があります。

理由①建築費高騰・人手不足で新築供給が絞られる一方通行
理由②賃料上昇が収益性を改善 → 利回りは低下してもキャッシュフロー改善
理由③公示地価がバブル後最高 → 地価上昇が資産価値を下支え
理由④一棟アパート表面利回りが9%台で安定 → プロ投資家に依然魅力的
💡 2007年との決定的な違い:「不動産ミニバブル」と呼ばれた2007年は投機的短期売買が市場を席巻しましたが、国交省の調査では現在の東京区部の短期売買(購入後1年以内)は2割程度にとどまります。今の上昇は実需と賃料収益に支えられた「構造的上昇」であり、リーマンショック後のような長期低迷の再来可能性は低いとプロは見ています。
🎯
Section 04 · Advantage

在日華人 外国人 不動産投資 現金購入 相対優位性 2026

金利1%時代に在日華人投資家が持つ3つの相対優位性

ここが本号の核心です。変動金利1%突破は日本人実需購買層への圧力ですが、現金比率の高い外国人投資家には別の景色が見えています。

最大の優位性
現金購入 — 金利上昇局面で「より有利」になる5つの理由
現金購入は「ローンが組めないから仕方なく」ではなく、金利1%時代においては積極的に選ぶべき戦略です。5つの角度から優位性を整理します。

① 交渉力が格段に上がる
売主・仲介業者にとって「現金決済・即決」は最も歓迎されます。ローン審査待ちがないため、値引き交渉・優先案内・スピードクロージングで有利な条件を引き出しやすくなります。

② 実質利回りがローン組成コスト分だけ高くなる
変動金利1%のローンを使う場合、年間利息がキャッシュフローを直接削ります。現金購入はこのコストが発生しないため、同じ物件でも実質利回りが1〜2%高くなる計算になります。

③ 競合が自然に減少する
日本人実需購買者がローン審査で購入予算を圧縮される局面で、現金投資家は競合なしに物件を取得できる機会が増えます。

④ 物件タイプの選択肢が広がる
ローンでは担保評価が難しい「旧耐震・再建築不可・一棟物件」なども現金なら取得可能。利回り高め・価格低めのレンジに踏み込めます。

⑤ 出口戦略が柔軟になる
売却タイミングを金利動向に縛られずに選べます。ローン残債を気にせず市況の良いときに即決売却できる自由は、長期投資で大きな差を生みます。
🔵
有利な条件
円安水準での購入 — 為替メリットが続く間に
人民元・米ドルベースで考えると、現在の円相場は相対的な割安感があります。日銀の利上げが続けば円高方向に振れる可能性があり、「今の為替で円転して購入する」ことが将来的に有利だったと振り返られるシナリオがあります。円高になれば購入コスト上昇、円安が続けば賃料の円換算額は低めとなります。
⚠️
要注意点
変動ローンで投資する場合 — 金利1%シナリオで再計算を
永住者・就労ビザで変動金利ローンを利用して投資する場合、金利1%時代の月返済額で実質利回りを必ず再計算してください。VOL.04のキャッシュフロー計算式に「変動金利1.0%」を代入してプラスになるかを確認。マイナスになる物件は再検討が必要です。
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Section 05 · Outlook

日銀 利上げ 2026 不動産投資 見通し 大阪

今後の見通し:2026年6月と10月が次の節目

金利の動向は予測不確実ですが、現在の最有力シナリオを整理します。

2026年6月会合0.75%→1.00%への追加利上げが有力視
住宅ローンへの影響2026年10月頃に変動金利がさらに上昇
2026年末政策金利ESPフォーキャスト: 約1.1%
不動産価格への影響構造的要因から急落の可能性は低いがエリア選別加速
郊外・築古リスク実需購買力低下で空室・価格下落リスクが増大

住宅ローンアナリストが「慌てる必要はない」と述べる根拠の一つは、変動金利が固定金利を上回る水準(政策金利2.25%超)に達するには、今から6回以上の追加利上げが必要だという事実です。現在の経済状況でそのシナリオが短期間で実現する可能性は低く、段階的な上昇を織り込みながら合理的に判断する時間は十分にあると考えられます。

💡 旭森観察室の総合判断:変動金利1%突破は「不動産投資の終わり」ではなく「選別の加速」を意味します。都心駅近の優良物件はプロの買いが継続し、郊外・築古・管理不良物件との価格差が広がる。この分化の恩恵を受けるポジションに自分を置けるかどうかが、今後5年の投資成果を決定します。
💡
Section 06 · Conclusion
旭森観察室 VOL.09 の3つの結論
💡 結論①:VOL.06の「1%時代」予測が現実になった — 次の節目は6月と10月
2026年4月に変動金利1%突破が確認されました。6月の日銀会合で追加利上げがあれば、10月に変動金利がさらに上昇します。この「節目の前に動く」ことが、過去の利上げサイクルで一貫して有効だった投資行動です。
💡 結論②:全種別最高値は「構造的上昇」の証明 — バブルではない
一棟マンション・アパート・区分マンション・近畿圏平均が揃って最高値を更新する中、短期売買の割合は限定的です。新築供給の絞り込みと賃料上昇という構造的要因に支えられた上昇であり、短期的な崩壊シナリオの可能性は低いとプロは見ています。
💡 結論③:現金比率の高い外国人投資家の「相対優位性の窓口」は今が最大
日本人実需購買層の予算が金利上昇で圧縮される一方、現金投資家の競合が減り、円安で購入コストが相対的に抑えられ、優良物件の選択肢が広がる——この三重の優位性が重なるのは今のような局面だけです。VOL.03からVOL.09を通じて一貫して伝えてきたメッセージの、最後のピースがここに揃いました。
ASAHIMORI · 旭森不動産
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【免責事項】本記事は情報提供のみを目的としており、投資助言・売買の勧誘を目的とするものではありません。不動産投資に関する最終判断は、専門家にご相談の上、ご自身の責任で行ってください。掲載の数値・シミュレーションは参考情報であり、実際の成果・収益を保証するものではありません。市況・法令は変動する場合があります。