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VOL.07「GW特別号 · 2026年大阪不動産市場の底力を数字で読む:野村不動産最高益と修繕費リスク|旭森資産観察室」

◆ 旭森観察室 · ASAHIMORI OBSERVATORY ◆
🎌 GW特別号
Annual Review · VOL.07 · 2026.04.29
数字が語る

大阪の底力


2025年度 総決算
近畿圏
マンション平均価格
5,410万円
過去最高 ▲7%
野村不動産
2026.3期 売上高
9,425億円
前期比 ▲24.4%
全国 区分マンション
(築20年以上)3年上昇
1.6
1,151万→1,869万円
野村不動産2026年3月期最高益 · 近畿圏マンション史上最高値
築古中古まで価格上昇が波及する「底打ち確認」の年

——同時に浮上した修繕費危機と建材不足
在日華人投資家が今GW中に読むべき全データ

ゴールデンウィーク、じっくり読んでください。今週は一気に複数の重要データが出揃いました。

野村不動産が2026年3月期の最高益を発表、同週に国交省が近畿圏マンション2025年度市場動向を発表、そして日経が「建材不足でマンション修繕が止まる危機」を報じた——この三つは実は同じ一枚の絵の異なる側面です。本号では、この「2025年度の総決算」データを全て一箇所に集め、在日華人投資家への含意を整理します。

🏢
Section 01 · Earnings
野村不動産が最高益:「不動産は儲かる」の最強エビデンス

4月24日、野村不動産ホールディングスが2026年3月期(2025年4月〜2026年3月)の決算を発表しました。数字が示す「大阪を含む日本不動産市場の実力」はこれです。

📊 野村不動産HD · 2026年3月期 決算ハイライト
4月24日発表 · 過去最高水準を更新
売上高
9,425億円
▲ +24.4%
営業利益
1,382億円
▲ +16.2%
営業利益率 14.7% · 2007年バブル期水準を超える高収益体制

この数字が特別な理由は二つあります。一つは、利上げ局面にもかかわらず大手デベロッパーの収益が過去最高水準を更新したこと。もう一つは、野村不動産の収益の柱に「関西エリア」が含まれており、大阪都心部の分譲マンション・商業施設の堅調な売れ行きが下支えしているということです。

💡 投資家への示唆:プロのデベロッパーが利上げ環境でも最高益を出せるのは、「都心・駅近・高品質」物件への需要が金利上昇に強いからです。これはVOL.04で解説した「実質利回りの高い明物件は強い」という結論と完全に一致します。
🏙️
Section 02 · Market
近畿圏マンション 2025年度:平均価格5,410万円で過去最高

国土交通省が今週発表した近畿圏マンション市場動向2025年度。大阪市内の平均は前号で詳述した「-6%の6%安」ですが、近畿圏全体のデータを改めて整理すると、市場の構造が鮮明に見えてきます。

📊 近畿圏 2025年度 · エリア別新築マンション平均価格
同じ関西でも価格帯は3倍以上の開きがある
近畿圏 全体
過去最高 ▲7%
5,410万
大阪市 中心部
投資用過半 ▼6%
4,974万
神戸市
▲4%
4,200万±
京都市
インバウンド追い風
4,500万±
大阪市 郊外
横ばい〜調整
2,500万±
近畿圏全体の過去最高更新を引っ張るのは大阪都心部の高価格帯物件

重要なのは、VOL.03で解説した「大阪市の-6%」は近畿圏全体+7%の中の局所的な揺れに過ぎないという事実です。投資用小面積物件が平均を引き下げただけで、都心ファミリー物件・駅近中古の実態価格は上昇トレンドを維持しています。

近畿圏全体平均 5,410万円 · 前年比 +7% · 過去最高
発売戸数近畿圏全体 前年比 増加傾向継続
契約率好不調の目安70%を安定的に上回る
築古区分全国3年で 1.6倍(1,151万→1,869万円)
賃料改定「賃料を上げた」投資家が 24.3%

特に注目すべきは築20年以上の区分マンションが全国平均でこの3年間に約1.6倍に達したというデータです。これは「新築・築浅だけが上がる」という従来の常識が崩れたことを示します。中古物件を保有している方にとっては、含み益の大きな拡大を意味します。

⚠️
Section 03 · Risk
今週発覚の新リスク:建材不足でマンション修繕が「停止」危機

好材料ばかりではありません。4月29日付日本経済新聞が報じた、見落とせない新しいリスクシグナルが3つ浮上しています。

🚨 今週浮上した3大リスクシグナル
🏗️
建築・住宅建材不足でマンション修繕に停止の危機
中東情勢の混迷が建材供給チェーンを直撃。住宅用合板価格が1年ぶりに上昇(国産針葉樹3%高)。大規模修繕工事の入札不調や工事延期が相次いでおり、特に築20年超の物件で計画見直しが増加。
💴
修繕積立金の値上げ加速
材料費・人件費の双方が上昇する中、修繕積立金の改定幅が拡大。購入時に低く設定されていた「段階増額方式」物件では、今後5〜10年でさらに1.5〜2倍の値上げが見込まれる。VOL.04で指摘したとおり、この「隠れコスト」の現実化が加速している。
2026年4月施行「改正省エネ基準」でコスト増
中規模建築物への省エネ基準適合義務が拡大。新規開発コストが上昇し、今後の新築供給がさらに絞られる見通し。既存中古物件の希少価値が相対的に上昇する可能性。
⚠️ 修繕費リスクの実践的な確認方法:物件購入前に必ず「長期修繕計画書」と「修繕積立金の改定履歴」を入手して確認してください。中古マンション購入者の約9割が購入時に長期修繕計画を把握しておらず、予想外の値上げを経験したケースが約3割に達するというデータがあります。
📡
Section 04 · Signals
2025年度総決算から読む4つの投資シグナル

野村最高益・近畿圏最高値・築古1.6倍・修繕費危機——これら全てのデータを統合すると、4つの明確なシグナルが浮かび上がります。

📈
Buy Signal
都心駅近 中古の
戦略的価値が確定
築古含む中古全体が3年で1.6倍。新築高騰と省エネ基準強化が中古の希少性をさらに高める。「買うなら今」の根拠が数字で裏付けられた。
💰
Income Signal
賃料改定の波が
2026年も継続
投資家の24.3%が賃料を値上げ済み。2年契約の更新タイミングが2026年に集中しており、賃料収入の改善余地が大きい局面。
🔍
Due Diligence
修繕積立金の
精査が必須化
建材費・人件費のダブル上昇で、修繕計画の信頼性が物件価値を左右する時代に。購入前の長期修繕計画書確認は今や最重要デューデリ項目。
🌐
Macro Signal
プロが利上げ下でも
最高益を出し続ける
野村不動産の最高益が証明するのは「利上げで不動産市場全体が下がるわけではない」という事実。立地と品質の選別が全てを決める。
🎌
Section 05 · GW Action
GW中に投資家としてやっておくべき3つのこと

時間のあるGW中に、投資判断の準備を整えましょう。旭森観察室が推奨する3つのアクションです。

GW · INVESTOR CHECKLIST
今週やることリスト
1
保有・検討物件の「修繕積立金」を確認する
長期修繕計画書を取り寄せ、積立金の段階的増額スケジュールを確認。5〜10年後の実質コストを今の時点で試算しておく。築15年以上の物件は特に優先。
2
VOL.03〜VOL.06の「選別フレーム」を復習する
三極化マップ(VOL.03)→実質利回り計算(VOL.04)→IR窓口期エリア(VOL.05)→金利1%シナリオ(VOL.06)。この4つの判断基準を自分の候補物件に当てはめてみる。
3
「予算と通貨」の計画を具体化する
人民元・香港ドル・米ドルのいずれで円転するか、為替レートの目標水準を決める。現在の円相場と照合し、「いくらの物件を、いつまでに、どの通貨で」を数字で書き出す。
💡 なぜGWが良いタイミングか:通常、不動産の意思決定は「忙しい平日」に追われて先送りされます。GWはその例外——まとまった時間で情報を整理し、頭の中の「なんとなく気になっている」を「具体的な判断基準がある検討」に変える最高の機会です。
💡
Section 06 · Conclusion
旭森観察室 VOL.07 の3つの結論
💡 結論1:「大阪不動産は強い」は証明された
野村不動産最高益・近畿圏価格史上最高・築古まで1.6倍——この3つのデータが2025年度を総括しています。利上げ・建材高・外国人規制議論が重なる中でも、都心良物件への需要は衰えていません。
💡 結論2:リスクは「見えないコスト」に集中している
修繕積立金の値上げ加速・建材不足による工事停止リスク・省エネ基準コスト増——これらはどれも「広告の表面利回りに載らないコスト」です。VOL.04の実質利回り計算がますます重要になっています。
💡 結論3:GW後の市場再開が「仕込みの窓口」
GW中は市場が静かになります。このタイミングに情報を整理し、GW明けに具体的な行動に移すことで、「熱狂的な買い場」より先に動ける可能性があります。VOL.05で指摘した「静かな時間に動く投資家が次の5年を制する」——その原則はここでも生きています。
ASAHIMORI · 旭森不動産
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【免責事項】本記事は情報提供のみを目的としており、投資助言・売買の勧誘を目的とするものではありません。不動産投資に関する最終判断は、専門家にご相談の上、ご自身の責任で行ってください。掲載の数値・シミュレーションは参考情報であり、実際の成果・収益を保証するものではありません。市況・法令は変動する場合があります。